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描きかけの動画、お蔵よりはせめて線画だけでも・・・。
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よみものです。

小学生烈と豪のよく分からんやり取りな駄文。
カップリングではないですー。普通ですー。
しかしネタ浮かびと後半書きにタイムラグが出てしまったら、なんか繋がっていない気が…。
過去の日記に載せてた爆睡豪の、文章版です。
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人間は物自体を知り得ず、ただ事物が自分の思惟に与えてくる内容だけを知ることができる。
――人は誰しも色眼鏡をかけて世の中を眺めている。
 

 
□蒼の視界□


「おーい、豪――」
ノックは省略して、弟の部屋に入る。
 
電気は煌々とついているが、机には部屋の主は見当たらない。
開いたままのノートに問題集。
今日はどうやら宿題に手をつけたらしい。
でも、あいつの集中力が続く訳ないんだ。
 
「やっぱり」
 
手前に視線をずらすと、布団の上に寝ている豪がいた。
片手に漫画。
額にはゴーグル。
…これ、寝返り打つと痛そうだぞ。
おそらく宿題の途中で、休憩に、と漫画に手を伸ばしたのだろうが…
宿題の合間に漫画、じゃなくて、漫画の合間に宿題、くらいの比率だったんだろうなあ。
はあ。
こんなへんな時間に寝たら、生活リズム狂うぞ、こいつ。
少なくとも宿題は再開させないと。
丁寧に起こしてやろうかとも思うけれど、同じようなことを何回かしているからなあ。ほんと学ばないやつめ。
 
 
豪を起こす時、声をかけても基本的には爆睡していて、結局叩き起こすんだけど。
 
寝ぼけて、幼い頃みたいにかわいく応答した時は、起きなきゃだめだぞと声をかけたら、
二つ返事でうなずいて、そのまま、また沈没した。
 
機嫌が悪かったらしい時には、眠気まじりに
「うるせーな、オレはねみぃの!」とかキレられた。
…まあその時は僕が黙らせてやったけど。
 
起きなくていいのかと声をかけたら、「オレにはオレの考えがあるの」と
はっきりした口調で言われたこともある。
あとから聞いたらどうやら寝言だったらしい、
何故起こさなかったのかと文句を言われた。理不尽だ。
 
 
今日は声かけずにはじめから力技で起こそうかなあ。
とりあえず漫画とゴーグルははずしておいてやるか。
 
「よっ…」
 
いけねっ、ゴーグルのバンドが豪の髪にちょっと引っかかっちゃったかな?
豪は小さく身をよじって、また寝息を立て始める。
どうやら痛みはなかったらしい。
 
いつも身に着けているけど、豪はこのゴーグルをゴーグルとして使ったことあったっけ。
ベッドに浅く腰掛けると、僕は帽子をはずして目に当ててみる。
うっすらと蒼い視界。
世界が違って見える――
 
「ってほどでもないか」
 
感傷的になりかけた自分に苦笑して、ゴーグルを首にかけた。
蒼い視界。蒼い世界。
海も空も、宇宙も夜も、青い世界って静寂を思い浮かべるんだけどな。
少なくとも普通、「青」から喧しさなんて想像できない――僕だって、隣で時々いびきを掻いてような奴がいなければ考えなかった。
 
豪がどのくらい熟睡しているのか、ふと試しに鼻をつまんでみる。
…飛び起きるかと思ったら、口で息をしはじめた。
だめだこいつ。
 
つぶっている上目蓋を薄く押し開いて、豪の瞳を眺めた。
意識がなくても光を避けようとするのか、まなざしは目蓋の中に逃げていく。
その動きが、故意に自分から目をそらされたように見えて、一瞬胸に苦しさを覚えた。
心の底で、ほんとは嫌がられている? …まさか、まさか。
 
お前にとって俺はどういう存在なんだ?
おまえの目に、俺はどう映っているんだろう?
 
「あにき」
 
不意に目を覚ました豪に声をかけられて、僕はびっくりした。
夢うつつ、というわけでもなく、めずらしくはっきりと覚醒しているようだ。
浅い眠りの時に目蓋を開けたりしたからだろうか。
むしろ物思いにふけっていたこちらのほうがぼんやりとしていたようで、怪訝な顔をされた。
 
「どうしたんだよ」
「お前さ、どう見えてる?」
「は?」
「世界。」
 
僕はさっき聞こうとしたのとは別のことを口にしていた。
 
「なんでも青く見えるのか?」
 
その目、と言外に示してやれば驚きの顔。
パチクリとまばたきをしたのは、質問の意図を探るためか、色に意識して視覚を用いるためか。
 
「じゃあ兄貴は赤く見えているのかよ」
「まさか。でももしそうだったとしても、それが当たり前の色だから自分では気付けない」
「って…自分でも自信もって答えられないこと聞くなよな!」
「俺は俺以外経験したことないからなー」
「おれだってそうだろ!」
「色眼鏡でもかけてみるか?」
「あ、それだ、コンタクトレンズとか入れりゃいいじゃん」
「真に受けるな」
 
ゴーグルを目に当ててやる。豪から見れば僕も青い目に(それとも紫の目に)なっているだろう。
自分で振ったとはいえ、思いつきで始めて、のらくらとした僕の受け答えだ。
口を尖らせた豪はへそを曲げてしまうかと思ったが、神妙な顔をしてつぶやいた。
 
「何が聞きてえのかわからねえんだけど
 …それってさ、色だけじゃなくて、おれと兄貴が見ている世界が違うかもしれないって事?」
「あぁそうかも」
「兄貴に見えてるおれと、鏡で見てるおれも違うのか?」
「そ。お前が俺をどう見ているのか、俺が鏡を見ても分からないだろ」
 
「なんだよ、
んなの、おれに聞きゃいいじゃん」
 
――それが一番簡単な解決法。
さっきだって頭を過ぎった問いかけをそのまま投げかけなかったのは性分。
どんな答えを期待したわけでもないのに、なぜか言わずに引っ込めた。
ひとに、批評される、恐さ。
それをなんでもないことのように答る弟に心中で舌を巻く。
 
予想外の回答にきょとんとしてしまった僕は、「兄貴、考えても分からないこと考えて悩みこむの、やめとけよ」という弟の言葉に苦笑して、
 
「善処するよ」
 
持ち主にトレードマークを投げつけてやった。
 
 
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読みづらくてすみません…。とりあえず豪は宿題終えるべき。

冒頭の一行目は、ウィキペディア認識論の項より。
二行目はカントの思想の意訳…というかうろ覚えorz(近くの図書館が改修工事のため資料が引用できませんでした…。後で調べます)
 
ゴーグルつけたまま寝ちゃってる豪と、目に当ててみる烈が書きたかった駄文。途中からカントの色眼鏡と、大和和紀『NY小町』のネタが浮かんできました。で、オチに困ってたらなんか豪がさらっと言いました。(しかし実はここで烈兄貴に「じゃあ、俺どう見えてる?」って聞かれたら困るのです…回答をまだ考えてないLiarが。)
きっと烈兄貴は自意識が強くて、他人にどう思われているか気になるくせに聞けない人です。しかもたまにマイナス思考だからなあ…。まあ割りと正しく察してそうだから基本的には問題ないんですが、気になるやつが相手になると勘違いしがちです。真逆とかね。
つまりは豪烈において、ほかに好きな子いるんじゃないか勘ぐったりね!
 烈が何しに来たのかは、あまり理由ないです。はじめ風呂入れって良江ママからの伝言のつもりでしたが、もう風呂はいいかなって。…これはじめ自家発電2(放電)の冒頭に使おうと思ってたとか、言わないほうがいいのかな。笑
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