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自家発電なシリーズ

上記の意味がわからない方には閲覧をお勧めしませんよ!


自家発電というか下ネタ注意な気が…
 
ホモというかカップリングというかero方向の内容ですので
下世話な話が嫌いな方は読んでも怒らないでくださいね。
 あと豪受け気味、前~~に書いた話の続き。
(単品でも読めますが、豪の知識の元は管理人自己満足カテゴリ「充電」参照)
 
書いたの一年以上前だ…うわあ。 2は文章がまとまらぬままのため、コピー本で仕上げようと思います。
 
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豪は自室で先刻の出来事を反芻していた。
 
頭がのぼせている。
打撲による腕の痛みは、ぼーっとしているうちに薄れていた。忘れた頃に青い打ち身にでもなって、あとで驚くのだろう。
ひんやりとした布団が、おでこに心地よかった。
熱がすこし寝床に吸い取られたところで、再度拍動を感じ、潮の満ち干きのように血が頭まで浸透してくる気がする。
結局湯船にもつからなかったのに、さっきから、ぶわ、と火照っている。
なんなんだ…、この恥ずかしさぁ…。
人生のうちに裸になったことも何度もあるし、恥をかいたと思ったことも、残念ながら何度かあったような気がする。
それでも、こんな、人と目を合わせられないようなことなんてなかった。
頭の熱が抜けていくのと同時に、ぷしゅーと音を立てて、小さくなってしまいそうだ。モータくらいのサイズに。あ、そしたらマグナムに乗れんじゃねえ?
って、いや、そうじゃなくて。
 
さっき、自分はいけないことをしたのだろうか。
何してるんだと兄は言った。質問ではなく叱咤。
烈は豪を部屋に連れて行くあいだ何も言わなかった。怒っていたようだった。目を合わせなかった。
しかし答えない――答えられない自分に聞き直さなかった。
…兄貴は、あれを知ってる、って、ことか?
 
何をしていたか答えられない。
答えをぼかそうというのではない。
己がしていた行為の名称を、そしていま感じている羞恥心という概念を、豪はまだ知らない。
 
 
■感電■ 1
 
 
「ひゃー、すっきりすっきり」
 
用を足し終えた豪が、間の抜けた満足顔で浴室に入ってきた。
――胸中で烈はため息をつく。
すっきりしたのは分かったが、前ぐらい隠して入って来い。
それにそんな感想述べなくていいっての。
そんな兄の気持ちを知ってか知らずか、遠慮なしに豪は続ける、「流れないかと思ったぜ、いやー太いのが…」
ばしゃん。烈は湯船の中で水面に突っ伏した。
「どしたの兄貴」
「おーまーえーなー、」
前髪からぽたぽたと落ちる水滴越しに見える烈の目は、完全に呆れている。
「二郎丸君にあんなあだ名で呼ばれて怒っといて、よくまだそんな下の話をできるな」
「えー、おれ自身がうんこって言われるのはムカつくけどさ。今の話はおれが健康的って話じゃんか」
出るもの出るなら健康よ、という母の言葉を引き合いに出されたものの、その健康状態をわざわざ周りに報告する必要性はあるまいに。
会話と視界はシャットダウン。
瞼を閉じて嘆息した烈は、肩まで湯に浸かった。
 
一方の豪は、会話を打ち切られたものの大して気にはしていなかった。
まあ確かにキレイな話でもなかった、兄から言ってくることは無いような話題だったから、遮られるのもしょうがない。
自分も早く湯に入ろうと石鹸に手を伸ばす。
健康健康おれ元気~とデタラメな文句を、適当な節に乗せて歌いながら体を洗い始めた。
首、肩、肋骨。耳の後ろも忘れずに。
手で泡立てたシャボンを塗りたくるように身体に乗せ、面積の広い部位はスポンジでこすってやる。
――そうだ、キレイでもないといえば、さっきの話題に出た箇所もちゃんと洗っておこう。
思いついた豪は多めの泡を取ると、トイレで尻を拭くように利き手をあてがった。
ついでにゆっくりと内側に指を進めていく。
するり! 
シャボンのお陰で、予想以上に滑りが良くなっていた。
体内に深く侵入した異物感に、豪は思わず息を呑んだ。
 
「豪?」
でたらめな歌がやんだのと、代わりに聞こえた呻くような声に、烈はハッとする。
振り向けば弟が苦悶の表情を浮かべていた。
烈の位置からは、豪の右手は死角になって見えない。
見えるのは、脚の付け根に添えられた左手。
聞こえるのは、浅い呼吸に混じるかすれた声。
そうなると、苦悶に見える表情は、その堪えるような表情はもしや。
こいつ、こんなとこで…なにしてるんだ!
――実際には豪はそんな余裕のある状況ではなく、手の位置は所在が無かっただけで偶然だし、苦悶も息も体に起きたそのままの変化だったのだ、が。
「豪!」
1人の時にやるなら兎も角、このモラル無しめっ!
表情を悦楽によるものと合点した烈は頭に血が上って、怒りすら滲む声色で弟を呼ぶ。
ついでに手桶に湯を満たすと、頭からぶっ掛けてやった。
 
「うっわ!」
軽く頭を殴られたような衝撃。突然の水流に見舞われて呼吸をするのも妨害された。豪はケホケホっとむせて身をよじる。
なんだか責める口調の兄に返事をするにも、鼻に入ったのか喋るどころではない。
「ナニやってんだお前はっ!」
豪の主観としては、今は鼻に水が入って死にそうなんだよ!と答えたいところだった。
身をすくめた瞬間、中もキチキチと圧迫されて存在感を改めて思い知る。そして
不用意な動きで指が前立腺を掠めたからか、呼吸困難が生命の危機と感知されたか、豪の身体は種の存続に努めんと、局部に生理的反応を起こしていた。
「うあっ、ぁ、あ」
半分勃ち上がったそれが太ももに擦れて、声と体を震わせてしまい――思わず体内から指を抜けば、内壁を順方向に通る感触が根源的快楽を呼び起こす。
ゾクゾクッと脊髄を通り抜ける温い感覚。
そして、背を仰け反らせた豪は、
けたたましい音を立てて、風呂イスから転げ落ちた。
 
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烈は自室で先刻の出来事を反芻していた。
先ほどは潔癖な女子のような対応をしてしまった。
豪が自慰を。
生理的嫌悪。
しかしそれを言えば自分だってその浅ましい行為を経験しているではないか。
よく考えてみれば、ナニやってますと答えられたところで、どういった教育的指導をするのが筋なのかは分からないのだが…、烈としてはとりあえず声を上げてしまったのだった。
目前にあった、苦しそうに感じ入る弟の姿。
もし弟がバランスを崩して倒れなかったら、止めていたのだろうか、それとも心拍の上昇を知りながら見届けていたのだろうか――
余計な考えは振り払え!
「えーと、予習でもして! 明日の一限は何の授業だっけ?」
意識を転換しようと、烈はわざと行動を声に出して机に向かった。
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